桃太郎考察 – 第二話

太郎くん、第二話。なにかの間違いでここに飛んできてしまった方は第一話から御覧ください。

さて、見切り発車の太郎君。旅路は山の中へ。

すると草むらの中から一匹の犬がかけてきました。

犬「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」
太郎「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」
犬「それでは、わたしもお供させてください」

え?なんで?

太郎「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」

え?なんで?

100歩譲って、太郎君の目論見はわかります。犬ですからね。上手く使えば多少の戦力になるでしょう。ただ、

犬種がチワワとかですと絶望的です。

パット見た感じ、どの物語の挿絵も芝犬っぽいのでまあ、及第点。

そんな事よりも犬の動機です。なぜわざわざ危険を冒し、上から目線の少年についていこうと考えたのか。

しかもほんのりピーチの香り。

鬼に恨みでもあるのでしょうか。昔飼われてひどい仕打ちでも受けたのでしょうか。

復讐は憎しみを増幅させるだけといろんなアニメや映画、ドラマで言ってます。

太郎君ではなく、動物愛護団体にお声がけされてはいかがでしょうか>犬。

さて、ほんのりピーチのきび団子で晴れて犬がパーティーイン。

言葉を喋れるという事で、道中退屈しません。

この後、猿とキジが仲間になりますが

全く同じくだりのため割愛します。

ほぼ移動式動物園と化した太郎君ご一行様。

ずんずん進んで行くと、やがて広い海に出ました。

近くにちょうど船があったので、御一行様はさっそく船に乗り込みました。

誰の船かは知りません。初日で窃盗容疑がかかります。

警察に問い詰めた時にはこういうでしょう。

「ちょっと借りるつもりだった。返そうと思っていた。」

太郎くん、世の中そんなに甘くないのよ。

さて、盗んだお船で走り出す15の夜。夜かどうかは知りませんが、良いのです。

漕手は犬、舵取りは猿、物見はキジ。

やや人材配置に不安の残る形で進んでいくと、わかりやすい鬼ヶ島が見えてきました。

やがて島に近づくと、大岩の上に建っている鬼のお城が見えました。
そのお城の門の前には、見張りをしている鬼の兵隊の姿も見えます。

太郎「キジよ、お前は空を飛んで、先に鬼の城へ行ってくれ」

斥候を放つ太郎。初めて仲間のポテンシャルを活用できた瞬間です。

そしてついに上陸。間髪入れずに犬が走る。

そして門をドンドンと叩きながら言いました。

「日本一の桃太郎さんが、お前たちをせいばいにおいでになったのだぞ。ここを開けろ!」

太郎くんは思ったはずです。「いや、ちょっと、そんなハードルあげちゃって、、」

日本一の太鼓持ちが吠えたところで物語は最終決戦へ。

次回、最終話です。